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スギ花粉が飛散開始しました。飛散量のピークは2021年3月上旬。





暖かい日が徐々に増えてきて、スギ花粉も本格的に飛散してきました。花粉症の人はしっかりと準備はできていますか?

しかし、気候は三寒四温、まだまだ寒い日もあります。そんな日の花粉飛散は少ないかもしれません。花粉飛散は始まったばかりですので、油断せずに花粉対策を続けていくことが大切です。

 

西宮でのスギ花粉のピークは3月上旬

ではいつ頃がスギ花粉飛散のピークなのでしょう。次のグラフは2016年より2020年の西宮市(中部)でのスギ花粉飛散量を西宮市環境衛生課の資料をまとめたものです。

2月下旬から3月上旬にかけて多く飛散することが多いようです。もちろん年のよっては(たとえば2018年)そのあとでも多く飛んでいる場合もあります。いずれにしても花粉の飛散は気象条件に左右されていくので、「花粉が飛ぶかもしれない、多いかもしれない」と思って、十分な対策を立てておくことが一番です。

毎日の西宮市の花粉情報も参考にして見て下さい(https://www.nishi.or.jp/kotsu/kankyo/taiki/kafun.html

また、日本気象協会の西宮市花粉飛散予報も気にしておきましょう(https://tenki.jp/pollen/6/31/6310/28204/

 

スギ花粉の飛散は4月中旬まで。でもゴールデンウィークまでは注意を

例年ですと、スギ花粉の飛散は4月中旬までです。入学式が過ぎるころにはだいぶ落ち着いてくると思われます。ただし、あくまでもスギ花粉の話です。一般的に「花粉症といえばスギ」という印象が多いと思います。スギ花粉症がある人はヒノキ花粉にも注意が必要です。スギの木はヒノキ科の樹なので、スギとヒノキは非常に似ているのです。ですから花粉も似ていて、スギ花粉症がある人はヒノキ花粉症になっていることが非常に多いと考えられます。

例年であれば、ヒノキ花粉の飛散時期は3月下旬より5月上旬までです。いつもゴールデンウィークまで花粉症の症状がある人は「スギ・ヒノキ花粉症」と考えられます。ですので、ヒノキ花粉症もある人はゴールデンウィークまで注意が必要となります。(今年から花粉症? ~スギたけじゃなくてヒノキも注意~

ゴールデンウィークの後まで花粉症が続くならイネ科(カモガヤ、オオアワガエリなど)花粉症があるかもしれません(カモガヤ花粉症と黄砂アレルギー?

 

スギ花粉だけじゃなくて、ダニや黄砂・pm2.5の影響が重なるとひどくなる

どうしても花粉症といわれると「花粉以外は大丈夫」と考えがちです。しかし、アレルギーの専門家は「花粉症は花粉のアレルギー、ということは他のアレルギーがあるかも」と考えます。特に春以外にくしゃみや鼻水・鼻づまり、他に咳などのアレルギー症状があるとダニなどのハウスダストアレルギーがあるのではと疑いたくなります。残念ながらアレルギーはいくつかの原因(アレルゲン)を持っていることは多いです。むしろ一つだけしかない方が少ないでしょう。

ダニアレルギーがある人が花粉症もあるとダニにも花粉にも影響することになります。気管支喘息やアトピー性皮膚炎の原因にもダニはなります。スギ花粉皮膚炎や花粉による喘息はダニアレルギーのある花粉症の人に起こりやすいと言えるかもしれません。

さらに春は花粉だけではなく、黄砂やpm2.5にも注意が必要です。ダニアレルギーのある花粉症の人に花粉だけでなく、非特異的な刺激である黄砂やpm2.5が飛んでくれば、もっとひどい症状になったり、多彩な症状が出たり、するかもしれません。積み木のように刺激が積みあがるとダメージ大きくなり、ひどくなることが予想されます。

気象から出ているデータでも3月、4月、5月は黄砂に注意が必要なことが分かります。スギ・ヒノキの花粉が飛散する時期と同じ時期に黄砂やpm2.5が飛来してくるのです。(カモガヤ花粉症と黄砂アレルギー?

スギやヒノキの花粉に加えて、ダニなどのハウスダスト、黄砂やpm2.5などの非特異的な刺激にも注意して少しでも快適な春を過ごしましょう。

 

花粉症の症状には咳や皮膚炎も注意

花粉症症状の代表はくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの季節性アレルギー性鼻炎の症状や目のかゆみなどの季節性アレルギー性結膜炎の症状があります。加えて、肌が露出している顔、眼の周囲などにかゆみが出てくるスギ花粉皮膚炎に注意が必要です。

スギ花粉皮膚炎は元々、アトピー性皮膚炎などがあったりして肌が弱い人には起こりやすい症状になります。基本的な対処は保湿です。皮膚のバリア機能が壊れてた状態になると、花粉などの外からの刺激に弱くなります。十分に保湿することによって、皮膚のバリア機能を強くして刺激に強くしておくことが大切です。しっかりと自分に合った保湿剤でひどくなる前から(ひどくならないように)十分な保湿を心がけましょう。(2019年4月号:スキンケアと保湿について

さらに、のどや気管に影響が出る喘息の症状が出る場合もあります。

直径が2~3μm以下の小さい粒子は気管の奥まで入りやすいとされています。喘息用吸入薬は気管・気管支に届きやすいように薬の粒子径が2~3μmになるように設計されています。また、pm2.5とは直径が2.5μm以下の粒子を総称ですから、飛んでくると咳が出やすくなります。ダニの死がいやフンのかけらも同様に気管に入りやすいサイズです。

スギ花粉は30~40μmと大きいので直接は気管に入りにくいサイズですが、花粉症で敏感になった気管の粘膜にダニや黄砂・pm2.5の影響が出たり、また花粉がはじけて小さくなったものを吸い込んだりすると咳や喘鳴などの気道症状が出る可能性があります。「鼻やのどの調子が悪くて咳が出ている」と風邪という診断となり、新型コロナとの鑑別が必要になる場合があります。(コロナとアレルギー

例年、花粉症の時期に咳が出ることが多い人は、新型コロナウイルス感染症にも注意が必要な時期ですので、しっかりと治療しましょう。

 

今まで治療で十分な効果が得られなかった方は、昨年から新しい花粉症薬として加わった抗体製剤である抗IgE抗体薬(ゾレア)も選択肢に入れてみるのもいいかもしれません。

スギ花粉のピークと新しい花粉症の薬~ゾレア~

わしお耳鼻咽喉科 院長  鷲尾 有司

地域の皆様に少しでも貢献したいという思いを抱き、2011年11月11日に「わしお耳鼻咽喉科」を開院。

アレルギー治療を得意とし、「最新の正しい医療情報を共有して一緒に考える医療の提供」「できるだけ薬に依存しない治療法の提案」「患者様の負担を減らすための各種日帰り手術の提供」をなどを進める。

子どもたちの未来のために、“まちのお医者さん”をめざしています。

わしお耳鼻咽喉科 TEL: 0798-56-8733 兵庫県西宮市瓦林町20-13
【診察】午前8:45~12:00 午後15:45~19:00【休診日】水曜と土曜の午後 日曜・祝日