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カモガヤ花粉症と黄砂アレルギー?

2019-04-20
テーマ:お知らせ

ゴールデンウィーク・5月の花粉症とは?

だんだんと気温も上がってきて、過ごしやすい季節になってきましたね。花粉症の方もゴールデンウィーク明けの、あと2~3週間ぐらいでヒノキ花粉の飛散もおわり、嫌な季節が過ぎようとしています。

例年の傾向ではありますが、西宮あたりではバレンタイン過ぎてからゴールデンウィークまでの時期が花粉飛散期になります。そして「スギ花粉飛散のピークは春分の日前後」「ヒノキ花粉飛散のピークは桜が散り始めたころ」と2度、ピークがくるので一度3月下旬から4月上旬にマシになりますが、もう一山来ることに気をつけなければなりません。

 

ここでに皆さんが「花粉症」と言っているのは何花粉の事なんでしょうか?

あくまでも「花粉症」というのは「スギ・ヒノキ花粉症」を略して言っているのではないでしょうか?

もちろん「スギ花粉症」だけの人は4月上旬までで症状が落ち着きますし、少数派になりますが、「ヒノキ花粉症」のみの人は3月下旬から症状が出現します。

他に「自分の花粉症は他の人より長く続くタイプ」という花粉症はカモガヤ花粉症かもしれません。

 

カモガヤ花粉症とは

カモガヤとはイネ科の雑草で武庫川の河川敷や公園や道路わきなどどこにでも生育しています。5~7月に開花するためゴールデンウィークから梅雨頃の時期に花粉症症状が出ます。

イネ科花粉症と共通に使われることが多いのは他のイネ科植物であるハルガヤ・オオアワガエリ・ギョウギシバなどの花粉にもカモガヤ花粉症は多くの人が反応してしまうため「カモガヤ花粉症=イネ科花粉症」と同じ意味で使われることが多いのです。

ちなみにイネ科と聞くと「秋」と連想しますが、あくまでも「花粉が飛ぶ時期=花の咲く時期」であるので、イネ科花粉症は初夏の花粉症の代表になります。ただし、多くのイネ科植物と共通するために場所によっては9、10月ごろにも症状が出る場合があります。

また、スギ・ヒノキ花粉のような背の高い樹木の花粉は風にのると数十Km以上と以上に遠くまで飛びますが、背丈が1m前後の雑草であるイネ科は数十mから数百mしか飛びません。

ですのでスギ・ヒノキ花粉からはなかなか逃げ切れませんが、イネ科花粉からはうまくいけば逃げれるのです。そういう意味でイネ科花粉症はスギ・ヒノキ花粉症より抗原回避の効果が高い花粉症といえるのです。

 

花粉-食物アレルギー症候群(口腔アレルギー症候群)も注意です

カモガヤやオオアワガエリなどのイネ科花粉症の人はメロンやスイカでのどがイガイガすることがあります。

イネ科花粉症の中でもプロフィリンというタンパク質にアレルギーをもつ場合は同じくプロフィリンが含まれる果物や野菜に反応してしまう事があるのです。メロンやスイカ、セロリなどでのどがイガイガするのはそのためと考えれています。

プロフィリンは熱や酸に対して弱いので加熱・加工すれば症状が出ない場合が多く、胃酸の影響を受けない口から喉の症状が多くアナフィラキシーなどの全身症状が出ることは少ないと考えられています。

 

イネ科花粉症の治療は現在のところ免疫療法のエキスがありませんので、対症療法である薬の治療またはレーザー治療のどちらかになります。

花粉症といっても花粉の種類によって、花粉対策も変わりますし、治療も変わります。まずは「何」花粉症であるのかを調べるところから治療は始まりますので、きちんと診断をつけましょう。

 

黄砂アレルギー?

この時期にもう一つ花粉症に関連するのが黄砂になります。黄砂は主に中国の砂漠地帯地方(ゴビ砂漠・タクマラカン砂漠など)や黄土地帯の砂塵が砂嵐となり、偏西風に乗って飛来して来ます。そのとおり道である韓国や日本に黄砂による影響を及ぼします。時期的には「2~5月の春」に飛んでくることが多いのでスギ・ヒノキ花粉症と重なって症状がひどくなります。

 

黄砂アレルギーと言われたりしますが、黄砂はアレルギーの原因であるアレルゲンではないのです。

では何でしょう?

実は黄砂はアレルゲンではなくて刺激物質なのです。

こんがらがってしまう原因は「アレルギー」という言葉にあります。アレルギーの人は花粉症やダニアレルギーのようにアレルゲンとして原因になっているものはもちろん、黄砂やpm2.5、温度差などの刺激物にも弱い過敏症でもあるのです。

要するに、過敏症まで含めて「アレルギー」と呼ぶか、

もっと広げて苦手なもの・拒否反応を起こすものまで「アレルギー」と呼ぶかによって違ってくるのです。

「アレルギー(花粉症)と過敏症(黄砂・PM2.5)の関係」

 

ですので、花粉症の人はもちろんのこと花粉症以外のアレルギーの人、鼻過敏症の人も黄砂に反応してしまうのです。

 

また、黄砂やpm2.5は花粉よりもサイズが小さいことが特徴です。

小さいと鼻や目などの入り口付近だけではなくて、狭いところ、すなわち気管などの奥まで入りやすいということになります。咳などの気道症状が出やすいということも注意が必要になります。

 

これからの時期にくしゃみや水鼻、眼のかゆみ、コンコンという乾いた咳をあれば、

それは・・・・・・   「カモガヤ花粉症かも、黄砂の影響かも」

それをきちんと見分けるためには検査が必要です。もしかしたらと思えば一度アレルギー検査をしてみましょう。

 

 

今年から花粉症? ~スギたけじゃなくてヒノキも注意~

2019-04-01
テーマ:お知らせ

そろそろスギ花粉症の人も少し落ち着いてきた感じではないでしょうか? しかし、まだまだ油断は禁物です。

 

皆さんが「花粉症」というと(何?)花粉症のことを言っているのでしょうか?

診察の際も「花粉症です」といわれた患者さんに「なに花粉症ですか?」とたずねると「よく分かりません」とか「多分、スギです」とはっきりとしていないことが多く見られます。時期的には春の花粉症のことをいっていることが多いと思いますが、スギ花粉症だけではなくて、スギとヒノキの2つの花粉症のことを「花粉症」と言っているのが一番多いのではないでしょうか。

実は「スギはヒノキ科の樹木」です。それを聞くと、スギとヒノキ両方の花粉症があることは不思議なことではありませんよね。

 

スギとヒノキの花粉が飛ぶ時期は?

ではスギ、ヒノキの花粉飛散の時期はいつでしょう?

西宮市ではスギ花粉は2月下旬から4月上旬までのことが多いです。ということは、スギ花粉の飛散は終盤を迎えていて、あと1~2週間で飛散終了になりそうです。

しかし、ヒノキ花粉は3月下旬から5月上旬まで飛散します。これからがヒノキ花粉の本番です。あと1か月は油断禁物の時期が続くので、ヒノキの花粉症がある人はしっかりと対策をたてましょう。

スギ花粉と合わせると花粉症は「バレンタインデーからゴールデンウィーク」まで注意が必要になります。

 

「検査でなかった」のでヒノキ花粉症ではない?

よく「アレルギー検査ではヒノキはなかったので、ヒノキ花粉症はないです」といわれることがあります。果たして本当にそうなのでしょうか?

 

アレルギー検査というと現在、血液検査が中心です。では血液検査は何を調べているのでしょう?

血液検査では特異的IgEというものを調べています。簡単にいうとアレルギーの体質を調べているのです。しかし、この検査には2つの落とし穴があります。「検査が陽性でもアレルギーじゃない」場合と「検査が陰性であってもアレルギー」の場合があるということです。

検査が陽性でもアレルギーじゃない

「その特異的IgEがあればアレルギーでしょう」と思われるかもしれませんが、必ずしもそうではないのです。

アレルギーは感作と発症と2つの時期に分けられます。「準備段階の感作」と「症状が出てくる発症」ですが、感作と発症には時間差があり、必ずしも感作しているから発症しているとは限らないのです。あくまでも、アレルギーの体質というのは感作の状態であり、その感作を示す指標が特異的IgEとなります。血液検査は特異的IgEを調べる検査ですので、感作を調べる検査であって、アレルギーが発症しているかを調べる検査ではないのです。

症状があることがアレルギーである前提ですので、検査で陽性になっても発症していない場合はアレルギーではないということになります。これが「検査が陽性であってもアレルギーではない」という落とし穴の正体です。
診断上、アレルギーであるというには、検査が陽性であること、症状が出現する(している)こと、の2つがそろっていることが必要になります。

加えて、あくまでも血液検査は感作の状態を示すものですので、「検査の数値と症状の強い弱いとは比例しない」という点も誤解しやすいところです。症状の強い弱いに一番影響するのはアレルゲンの量です。花粉症では花粉の量が一番症状に影響するということです。そりゃそうですよね。

検査が陰性であってもアレルギー

さらに特異的IgEによってアレルギー検査の精度が違うという点も考慮しなければいけません。実はアレルゲン(アレルギーの原因物質)それそれによって検査精度が異なるのです。

スギとヒノキの検査を比べるとスギの方がヒノキより精度が高いのです。実際、ほとんどのスギ・ヒノキ花粉症の検査結果でヒノキよりスギの方が高くなっています。

検査精度が低い項目は検査上、陽性になりにくいという点が「検査で陰性であってもアレルギー」というもう一つの落とし穴の正体です。残念ながら、100%の精度の検査はないですし、アレルゲンの項目によっては検査結果の判断が異なることに注意が必要です。

ヒノキ科の樹木であるスギ花粉症があれば、ヒノキ花粉症の疑わなければならない理由がこの検査の精度にあります。ヒノキ花粉の飛散時期に症状がなくて検査でも陰性の人はヒノキ花粉症ではないといえますが、去年までにヒノキ花粉の本格飛散時期である4月にも症状があるスギ花粉症の人は検査でヒノキが陽性でなくてもヒノキ花粉症と診断されます。

この精度を上げるために食物アレルギーではアレルゲンコンポーネントという考え方が進んでます。アレルギーというのはタンパク質に対する反応ですので、より詳しく、より精度よく、するためにこのタンパク質(アレルゲンコンポーネント)のIgEを調べられるように徐々になってきています。

 

今年から花粉症?

今年から花粉症かも?という人も多いかもしれません。スギ花粉の多い年は新規発症の花粉症が多くなるともいわれています。また、発症から数年は花粉症の症状は酷くなるという傾向もあります。ですので、「この症状は花粉症かな?」と思った人はきちんと検査をうけて、正しい診断をうけましょう。

花粉症の症状は

では、どのような症状を花粉症と疑うのでしょうか?

花粉症の症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻症状、目のかゆみ、目やに、充血などの眼症状、喉のかゆみ、喉の痛み、咳などの気道症状、皮膚のかゆみ、乾燥、荒れなどの皮膚症状など多彩にあります。

「風邪か花粉症かはわからない」というのはよくあります。実は花粉症の症状と「かぜ」の症状はほとんど同じです。わからなくて当たり前なのです。ではどのように見分けるのでしょうか?ポイントは「かぜ」っぽいか?です。

「かぜ」っぽい症状とは、喉の痛み、発熱、水鼻、黄鼻、咳などの上気道症状がいろいろと変化して出てくること、1~2週間でほとんどの症状がなくなること、です。

反対に「かぜ」っぽくない症状は、同じ症状が続いていること、症状が続いたり繰り返したりすること、になります。ほかに場所や時間帯によって症状に波があることも「かぜ」っぱくないですよね。

花粉症などのアレルギーの症状ではモーニングアタックといわれる朝にくしゃみや水鼻がひどくなることが良くあります。これも「かぜ」っぽくない症状と言えます。もちろん、眼症状や皮膚症状があれば、「かぜ」っぽくない症状ですので、花粉症の可能性はかなり高くなります。

花粉症(アレルギー)は慢性疾患

花粉症というとイメージしにくいかもしれませんが、花粉症は花粉アレルギーです。花粉症が「かぜ」と異なる点は、「かぜ」は急性疾患で、花粉症(アレルギー)は慢性疾患である、ということです。要するに花粉症は、「かぜ」と違って、長引いたり繰り返したりするのが前提です。花粉の飛散量に左右されますが、花粉症の可能性があるということは来年の春も花粉症がやってくるかもしれないということです。

花粉症の疑いがある人は症状がある間にきちんと診断をつけて、花粉症であった人は来年の準備をしましょう。

また、今年からスギ花粉症ということはヒノキ花粉症の可能性もあるということになるので、まだまだ注意が必要です。しっかりと対策と治療をしましょう。

 

 

 

 

 

 

花粉症の薬の選び方 ~OTC(市販薬)も~

2019-02-12
テーマ:お知らせ

そろそろ花粉症の季節がやってきてしまいますね。実は今でもまだまだ花粉症の人が増えているの知っていますか?

鼻アレルギーガイドライン2016年版でもスギ花粉症の人は2008年の時点で4人に1人は花粉症であり、1998年から2008年の10年で10%も増加しています。さらに2019年の時点ではもっと増加していることが予想されます。

中でも低年齢の花粉症が増えていることで花粉症全体の割合が増えているのです。

「子どもだから花粉症はない」、「今まで花粉症じゃなかったから大丈夫」ではないかもしれないのです。花粉症は誰でも起こりうる国民病と言って過言ではないでしょう。

もし、春にくしゃみや鼻水が出たり、目がかゆくなったりすれば、「子どもでも花粉症かも?」「今年から花粉症かも?」と疑ってみてください。

 

もう花粉症と診断がついている人が気になるのは花粉の状況ですよね。では今年の花粉状況はどのような感じなのでしょうか?

現在の予想も例年通りであり、2月中旬~下旬からの飛散開始になりそうです。バレンタインデーを過ぎてからのよいお天気で気温が高い日が花粉飛散開始の要注意日になります。

 

下に示しますのが、日本気象協会から発表されているの2019年スギ花粉の飛散開始予報です。

次に示しますのが、ウェザーニュースから発表されているの2019年スギ花粉の飛散開始予報です。

いずれにしても2月中旬から下旬に飛散開始となりそうですね。

 

スギ・ヒノキ花粉の飛散量は日本気象協会、ウェザーニュース、程度の違いはあるにせよ、どちらも昨年と同じか多い予想なっています。

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やはり今年も、しっかりと対策をたてた方がよさそうですね。

 

西宮市の花粉情報はこちら  ↓ ↓ ⇓ ⇓ ⇓ ↓ ↓

https://www.nishi.or.jp/kotsu/kankyo/taiki/kafun.html

 

花粉症の症状は?

では花粉症の症状はどのようなものでしょうか?

もちろん、「鼻水が出て、目がかゆい」といった症状ですね。

花粉症というのは花粉によって引き起こされるアレルギー症状の総称になります。一般的には日本において花粉症というとスギ花粉症を指すことが多いですね。ヒノキ花粉症も合わせて、スギ・ヒノキ花粉症をスギ花粉症と言っていることも多いでしょう。

医学用語でいうと季節性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性結膜炎、スギ花粉皮膚炎、気管支ぜんそくなどを合わせて花粉症と呼んでいるのです。ですから、鼻の症状、目の症状、皮膚の症状、咳の症状それぞれに治療が必要となります。

 

花粉症の薬の種類は?

花粉症にはいろいろな症状出ることがあります。ですから、薬の内容をわかって使った方がより良いですよね。

まずはどのような薬があるのでしょうか?

皆さんが一番なじみのある薬と言えば、「内服薬」と言われる飲み薬ですね。これには抗ヒスタミン薬とそれ以外の薬があります。

次に点鼻薬があります。直接、鼻にさす薬になります。実はこれにも種類がありますし、目薬の点眼薬にも種類があります。

皮膚炎に使う薬としては保湿剤とステロイド軟膏が中心になりますし、咳に対しては吸入薬を使う場合もあります。

症状に合わせて使い分けが必要になります。

さらに詳しくそれぞれの薬について見ていきましょう!

 

抗ヒスタミン薬の選び方

まずは一番使うことの多い内服薬から始めましょう!

内服薬には大きく2つに分けて、抗ヒスタミン薬とそれ以外の薬があります。

抗ヒスタミン薬というのはヒスタミンによる症状を抑えることによって効果が出る薬になります。ヒスタミンによる症状とは「くしゃみ・鼻水」と「かゆみ」が大きな2つです。「かゆみ」とは鼻のかゆみはもちろん、目のかゆみ、ノドのかゆみ、皮膚のかゆみ(耳のかゆみ)などで、どの場所でも抗ヒスタミン薬は効果が期待できます。

もちろん、目のかゆみには点眼薬、皮膚のかゆみには軟膏を合わせて使用する場合もありますが、一石二鳥、三鳥になれば楽ですね。

 

では、どの抗ヒスタミン薬がいいのでしょうか?

実は抗ヒスタミン薬にも2種類あって、第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬とがあります。

なんじゃそりゃ、って感じですが、ようは古いやつと新しいやつがあるということです。大きな違いは抗コリン作用が強いかどうかです。抗コリン作用というのはのどが渇いたり、目がしょぼしょぼしたりという作用で、副作用として出てくる症状になります。また、眠気が出やすいのも特徴でしょう。
第一世代(古いやつ)抗ヒスタミン薬は副作用が出やすいので、現在では病院で処方されることは少なくなってきています。

しかし、薬局で売っているOTC(over the counter)には、まだまだ、第一世代の抗ヒスタミン薬が含まれています。OTCのアレルギーの薬を購入する場合、出来たら、「第一世代か? 第二世代か?」を確認して買うことをお勧めします。

では、第二世代抗ヒスタミン薬では眠気がないのでしょうか?

実は、第二世代抗でも眠気が出やすいもの、出にくいものがあるのです。薬の説明書である添付文書にも車の運転で3段階に表現されています。

添付文書に車の運転の記載されていない薬(青色の薬)、車の運転の注意がされている薬(黄色の薬)、車の運転を禁止されている薬(赤色の薬)の3種類です。

どうしても最初は青色の薬から始めることが多くなります。効果が出なければ眠気を気にしないといけない薬になっていきます。しかし、実は眠気というのは効果の話ではなくて、脳に薬がいくかどうかの話なのです。ようするに「眠たくなる薬が良く効く薬ではない」のです。

さらに眠気が出る薬というのは赤の運転が禁止されている薬でも添付文書上で眠気は10%前後なのです。ということは10人に1人しか眠気が出ないことになります。もちろん、眠気が出なくても作業効率が落ちる可能性があります。インペアード・パフォーマンスといわれますが、眠気がなくても作業効率が落ちることも言われていますから青の薬から試してみることが多くなります。しかし、あくまでも眠気という副作用より、まずは効果が出ることが薬である以上、必要なことだと考えましょう。ですので、よく効く薬というのは「自分に合うかどうか」が最も大切なのです。

 

次に前もって薬は飲むほうが良いといわれるのを知ってますか?

初期療法といわれる治療の仕方です。難しく言ってはいますが、ようは、「花粉が飛ぶ前から飲んでおいた方がいいですよ」ということです。

では、それはどうしてでしょうか?実は抗ヒスタミン薬は抗アレルギー薬ともいわれており、抗ヒスタミン作用以外に効果が出る作用があるのです。それをメディエーター遊離作用と呼ばれるものです。この効果が出るためには1~2週間かかるといわれてます。

ということは、抗ヒスタミン薬の効果が100%出るためには1~2週間かかるということになります。花粉が飛散開始する1~2週間から飲み始めたほうが良いということです。

わしお耳鼻咽喉科のある西宮市(兵庫県)では今年も2月20日前後が飛散開始日であると予想されています。

もう、そろそろ飲み始めた方が良いということになりますね。

 

点鼻薬とは? どんな点鼻薬がいいの?

点鼻薬とは直接、鼻の中に薬を噴霧する薬の総称になります。

点鼻薬というとOTCで販売されている点鼻薬を連想される人も多いかと思います。OTC点鼻薬の多くは血管収縮薬といわれるものです。血管収縮薬とはそのとおりで、血管を縮める作用で主に粘膜を収縮させる作用です。ですから鼻づまりによく効く点鼻薬になります。特徴は即効がある(すぐ鼻詰まりが良くなる)ということでしょう。しかし、欠点は使いすぎるとリバウンドが来るということです。リバウンドというのは逆に鼻詰まりの原因になるということです。このことを知って使っている人は少ないかもしれません。OTC血管収縮点鼻薬の添付文書には理由が書いてないかも知れませんが、長期使用に対する注意が書いてあるはずです。OTC点鼻薬の場合でなかなか添付文書には目を通すことが難しいかもしれませんが、簡単に言うと「即効性のある点鼻薬を使過ぎると鼻詰まりがひどくなる」ということです。

 

実は花粉症の点鼻薬にも3種類あるのを知っていますか?

総称といったのは1種類ではないからです。3種類とはステロイド点鼻薬、血管収縮薬、抗アレルギー点鼻薬です。病院で処方される点鼻薬で最も多いのがステロイド点鼻薬です。「ええっ、ステロイド?」って思われた方も多いのかもしれません。現在、薬の中で最も誤解のある薬がステロイドかもしれません。

ステロイドで気を付けなければいけないのは内服薬だけと言っても過言ではないでしょう。それはどうして点鼻薬になっているのかを考えれば解ってもらえることでしょう。内服薬でもあまり副作用が起こりにくいといわれる1錠の5~10分の1(点鼻薬によります)しか1日に使用しないのです。しかも、それを鼻にしか使わないということは全身に吸収される量はよほどのことがなければ気にしなくても大丈夫とことになります。実はむしろ血管収縮薬の点鼻薬より安全に使える点鼻薬はステロイド点鼻薬になります。

また、ステロイド点鼻薬の効果は鼻づまりだけではなくて、くしゃみ・鼻水にも効果があります。そして、眠気が出ないという特徴もあります。

そういった点からも病院で処方される点鼻薬の中心がステロイドになるのです。

では、ステロイド点鼻薬の欠点はどういったものでしょうか?

ステロイド点鼻薬にはあまり即効性がありません。ここにもステロイド点鼻薬の誤解があります。「副作用が強そうなステロイドだから即効性があるだろう」また、「点鼻薬って即効性があるもの」じゃあないのといった感覚の人が多いようです。実は、ステロイド点鼻薬には血管収縮薬のような分単位での効果は望めませんし、点鼻薬は即効性があるというのは血管収縮薬のことです。

したがって、ステロイド点鼻薬は続けることによって効果が出る薬なのです。前に書きましたように続けても副作用の可能性が非常に低く、安心して続けられる点鼻薬ということです。

ステロイド点鼻薬のタイプにも色々とあります。まずは使用回数による違いで、1日に1、2、4回点鼻をする点鼻薬があります。また、出てくる薬剤の形状によって噴霧スプレー式のタイプやパウダー式のタイプの2種類に分かれます。使用感があるのがスプレー式で刺激に弱い人はパウダー式がいいかもしれません。ナゾネックス、アラミストなど2歳以上のお子さんに使用できるものも出てきています。

いまよく使われるものには1日1回の点鼻薬でスプレー式のナゾネックス、アラミストやパウダー式のエリザスがあります。続けて使用しやすくて、もちろん、効果のある点鼻薬を選びましょう。

 

もう1種類、抗アレルギー点鼻薬があります。病院でもあまり処方されないかもしれませんが、抗ヒスタミン作用やメディエーター遊離抑制作用のある薬の点鼻薬です。すなわち、内服薬と同じでくしゃみや鼻汁の多い場合に効果が期待されるのですが、鼻づまりには効果的ではありません。内服薬のような眠気が出にくいという面がありますが、鼻以外の場所に効果が期待できませんので、内服薬やステロイド点鼻薬が使いづらい方に限定的に使用するのが実情になっています。

 

以上のことから、花粉症の人は内服薬と同じで、調子の悪いときだけでなく、花粉飛散の前からステロイド点鼻薬を定期的に点鼻することが快適生活つながるといえます。

目薬(点眼薬)の使い方

では、点眼薬にはどのようなものがあるのでしょう?大きく分けて2種類の点眼薬があります。抗アレルギー点眼薬とステロイド点眼薬です。何か点鼻薬と似ていますね。

しかし点眼薬の中心はステロイドではなくて抗アレルギー薬です。

ステロイド点眼薬は全身への副作用は点鼻薬と同様にあまりありませんが、長期使用すると眼圧が上昇して緑内障になる恐れがあります。レスポンダーといわれるなりやすい人とそうでない人がいるといわれていますが、そもそも眼圧が上がっても自覚症状がありませんので、定期的に眼圧を測定しない限り、眼圧が上昇しているかは分かりません。特にお子さんの方が眼圧は上昇しやすいといわれています。

したがって、当院でもステロイド点眼薬の使用は限定的であり、お子さんや長期使用が必要な方は眼科専門医の受診・処方を薦めさせていただいてます。

では、抗アレルギー点眼薬はどういったものでしょうか?

これも今までに似た話が出てきましたね。抗アレルギー点眼薬も抗ヒスタミン作用とメディエーター遊離抑制作用になります。抗ヒスタミン作用をもつ抗アレルギー点眼薬が中心になります。リボスチン、パタノール、ザジテン、アレジオンが頻用される点眼薬でしょう。抗アレルギー点眼薬の選び方の場合でも最も大事なのは効果があるかです。眠気という副作用を気にしなくてよい点眼薬ではまずは効いているかです。

こちらもより効果的に点眼薬を使うためには続けることになります。内服薬を同じように100%の効果を発揮するためには継続使用ということです。

次によくある点で、裸眼か、コンタクトレンズを使用しているか、になります。現在、抗ヒスタミン作用のある点眼薬の中でコンタクトレンズの上から点眼可能な薬剤はアレジオンのみになっています。アレジオン点眼薬にはベンザルコニウム塩化物(BAK)という防腐剤が含まれていません。この防腐剤であるBAKがコンタクトレンズの天敵なのです。もちろん、BAKが含まれている点眼薬もコンタクトレンズを外して点眼すれば使用は可能になります。そもそも花粉症の眼症状が強い場合は、コンタクトレンズをつけることをおススメされてません。目に対しての花粉症対策が優先されることはもちろんです。

 

やはり、抗アレルギー点眼薬も抗ヒスタミン内服薬やステロイド点鼻薬と同じように、目のかゆいときだけでなく、花粉飛散の前から抗アレルギー点眼薬を定期的にさすことが重要です。

 

保湿剤を使いましょう!

花粉が飛び出したら、鼻の症状や目のかゆみの症状しかありませんか?肌が露出している所にかゆみなどはありませんか?

もし春、花粉が飛んでいる時期にそのような皮膚の症状があればスギ花粉皮膚炎かもしれません。赤くなったり、湿疹ができたり、などの皮膚炎症状がなくても、かゆみや皮膚の調子が悪いなどがあれば、花粉症による皮膚症状を疑わないといけませんね。

花粉症の症状であっても、他の原因であっても、考え方はアトピー性皮膚炎の考え方になります。ようするにスキンケアと軟膏+原因の回避です。

原因の回避に関しては、今回は花粉ですので花粉症対策をしっかりとしましょう。

 

では、スキンケアとのどうなものでしょう?

基本的には清潔と保湿になります。清潔とは、しっかりと泡立てた石鹸をつかって、きめの細かい泡で、肌を傷つけないように、手のひらで体を洗うことです。洗った後も、石鹸が残らないように、しっかりと洗い流しましょう。保湿とは、皮膚の乾燥を防ぐために、皮膚の外側に一枚膜をつくりバリアーを張って皮膚からの水分が出ていくのを防ぎます。同時に、外からの花粉などの異物の侵入も防ぐことになります。大切なのは「カサカサになってから、ではなく、カサカサにならないように」です。保湿も花粉が飛んでくる前からしっかりとしておいたほうが良いのです。バリアーを張っておけば、皮膚からの花粉の収入を少なくすることができ、肌のトラブルを減らすことができます。

では、実際にはどのようなもの保湿剤が良いのでしょうか?

基本的は今、使っている保湿剤で十分です。ただし、自分に合ったものであり、皮膚が敏感になっているので刺激の少ないもの、添加物の少ないものがいいでしょう。

病院で処方する保湿効果のある軟膏としては白色ワセリン、ウレパール、ヒルドイドなどが多いですね。ポイントはどの保湿剤がいいというよりも「しっかりと、まめに」です。花粉が飛ぶ前から、毎日、十分な量で保湿をすることが大切になります。軟膏であれば、人差し指の第一関節まで出した量を1FTU(フィンガーチップユニット)と言い、1FTUで手のひら2枚分の面積に塗る量になります。イメージ的には少しべたつくぐらい塗る感じです。軟膏のほかにクリームやローション、スプレーなども色々とありますので使いやすいものを選ぶといいでしょう。

軟膏などの塗り方(動画)はこちら ↓ ↓ ↓ ⇓ ⇓ ⇓ ↓ ↓ ↓

http://www.maruho.co.jp/medical/hirudoid/product/howto/mv/hoshitsu_meyasu.html

当院にある「からだの洗いかた と 軟膏の塗りかた」も参考にしてみて下さい。

 

スキンケアによる予防のほかに、もう一つは軟膏による治療になります。

ここでの中心はステロイド軟膏による治療です。「アトピー性皮膚炎があって花粉症もある人」や「ハウスダストやダニなどの通年性アレルギーがあって花粉症もある人」は花粉症しかない人と比べると、もともと肌が弱い可能性が高いので「さらに悪くなる」という意味で注意が必要になります。もしかしたら、普段からステロイド軟膏を使っている人も多いかもしれません。

春の花粉による皮膚炎ですので、どうしても肌が露出している顔や首がひどくなることが多いです。顔は軟膏の吸収率の高い部位になりますので、通常は弱いタイプのステロイドを使用することが多くなるでしょう。

皮膚症状がひどくなる場合は、もちろん、皮膚科専門医で診てもらうことをおススメいたします。

 

咳にはどうするの?

花粉症の時に鼻や目の症状といっしょに咳も出る人は意外と多いかもしれません。

喘息治療ガイドラインでもアンケートで喘息を引き起こす誘因として16.2%の人が花粉をあげていました。アンケートですので、本当の咳の原因が花粉かどうかは?ですが、春の花粉の時期に咳が出やすくなることは多そうですね。

もう花粉症の人はご存知だと思いますが、スギやヒノキの花粉以外に春には黄砂やpm2.5といったものまで飛んできます。これらは花粉本体より小さい物質であり表面よりさらに奥まで入りやすい特徴があります。

ダニアレルギーがもともとあるために花粉以外の影響を受けやすい人や下気道まで入り込みやすい黄砂やpm2.5などが飛んできた時には咳にも注意が必要になります。花粉症の咳は気管支ぜんそくの可能性もあるためにしっかりと治療することが大切です。

まずは咳も予防することから始まります。気管支ぜんそくの人はもちろん、普段から咳が出やすい人、花粉症の時にはよく咳が出る人などは咳が出ることを想定しながら薬を飲みましょう。

抗ヒスタミン薬のところで内服薬には抗ヒスタミン薬以外にもあるというお話を少しふれましたね。その中に咳に効果的な薬があるのです。抗ロイコトリエン薬と呼ばれる薬になります。この薬は気管支ぜんそくの薬になりますが、アレルギー性鼻炎の適応もあるものが多いのです。オノン、キプレス、シングレアといった薬で咳と鼻づまりに効果が期待できる薬です。これらの薬でうまく咳のコントロールができていれば花粉飛散終了まで飲みましょう。

もし、うまくコントロールできなければ、気管支ぜんそくの治療に準ずる形で吸入ステロイド薬や気管支拡張薬を使うことを検討します。

 

花粉症の治療は鼻症状にしても、目の症状にしても、皮膚や咳にしても、「花粉飛散の前」から「花粉飛散が終わる」まで継続することが大切になります。ということは、いつまで花粉が飛ぶのかを知っておかなくてはなりません。

そのためにはまずは自分が「花粉症ではなく、なに花粉症?」なのかを知っていることが必要です。治療を行う前に病院できちんと検査をしておくことは非常に大切です。

西宮では2月下旬から4月上旬にスギ花粉が、3月下旬から5月上旬にヒノキ花粉が本格的に飛散します。スギ・ヒノキ花粉症であれば、バレンタインデーごろからゴールデンウィークごろまでが花粉飛散期なるので、2月入ったころからゴールデンウィークまでの3か月の間、治療が必要であることになります。

もし、ゴールデンウィークを越えてアレルギー症状が続く場合はイネ科の花粉症を疑う必要がありますので、引き続き治療を行いましょう。

 

これらのことを参考にして、今年こそは快適に花粉症の時期を過ごしましょう!

「風邪か?アレルギーか?」と「風邪も、アレルギーも」

2018-10-27
テーマ:お知らせ

最近になって朝、晩の気温が下がってきましたね。寒暖の差が大きくなっています。

「風邪ひいた」という人が多くなっているのでないでしょうか?

「風邪をひく」というのはよく使う表現ですよね。ではどんな時に使うのでしょうか?

鼻が出たり、咳が出たり、熱が出たり、のどが痛くなったり、などなどの症状があるときに使いますね。

ここで少し「風邪」について整理をしてみましょう。

 

風邪って何だろう?

「風邪ってなんでしょう?」って改まって聞かれると答えにくいですね。実はそれは医者も同じなのです。

そこでちょっと風邪について考えてみましょう。

 

実は風邪には二つの意味があります。

➊ウイルス性上気道炎(狭い意味での風邪)

❷症状を表す疾患でいろんな病気の集まりのこと(広い意味での風邪)

皆さんはどちらの意味で使っているのでしょうか?

➊の意味は「ウイルスが原因」で「鼻やノドに炎症」が起こるということです。医学書ではこのウイルス性上気道炎のことを風邪(症候群)としていることが多いです。ではどのようにしてウイルス性上気道炎は診断するのでしょうか?

 

ウイルスが原因ってどうすればわかるの?

風邪(ウイルス性上気道炎)の原因となるウイルスは季節によっても変わりますが、ライノウイルス、コロナウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルスなどの順で多いと言われています。

「ええっ、RSウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルスも風邪なの」と思った人もいるかもしれません。実は症状が軽ければ風邪(ウイルス性上気道炎)の中に入っているのです。

診断としてはRSウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、ヒトメタニューモウイルスは迅速簡易抗原検査で判断することが多いですが、それ以外のウイルスは血液検査でウイルス性かどうか判断します。(血液検査ではどのウイルスかは分かりません)

ただし、迅速抗原検査も血液検査も風邪の疑いがある人の全員にすべての検査をすることはあまり有意義ではありませんから、年齢や重症度、周りでの流行などを考慮してタイミングを図りながら行うことが多い検査になります。ですから、検査なしで風邪と診断した場合は「ウイルス性と思いますが・・・」ということになります。

 

その検査以外でウイルス性を疑うポイントがあります。それは症状です。

①鼻や咳などいろんな症状がある

②症状が変化する

③1週間から10日ぐらいで軽快し、繰り返さない

ということは「2週間前からずうっと鼻が出る」「1か月前から咳だけが続いている」などの症状はウイルス性ではないかもしれません。

 

上気道炎って?

病院などの診断で「〇〇炎」って言葉を耳にしたことはありませんか?

例えば、「肺炎」「気管支炎」「中耳炎」「副鼻腔炎」などです。これは「肺に炎症がある」、「気管支に炎症がある」、「中耳に炎症がある」、「副鼻腔に炎症がある」という意味で炎症の場所を表す病名になります。ということは上気道炎というのは「上気道に炎症がある」という意味です。

では上気道とはどこでしょう?簡単に言うと鼻・口から喉の奥までを指します。

鼻・口から肺までの空気が通る道を気道と言います。喉の奥までを上気道と気管から肺までを下気道と上下に分けています。

上気道の専門である耳鼻咽喉科では鼻・喉(口腔・咽頭)と喉の奥(喉頭)を診ることができますので、そこに炎症があるかどうかが視診で診断することができます。

 

結局、風邪って?

しかし、多くは「のどが痛くて、鼻や咳が出て、時に熱が出るなど」の症状があれば「風邪をひいた」といいますね。

ということは❷の意味で使っていることの方がよくあるのではないでしょうか。

これはウイルス性上気道炎以外の病気であっても風邪とよく似た症状(鼻や咳が出て、のどが痛くて、熱などある)があれば、なんとなしに風邪と呼んでいるということになります。

(場合によっては単に体調が悪いということを風邪と呼んでいるかもしれません)

なかなか病院でも風邪(ウイルス性上気道炎)とキチンと診断することは難しいのですから、医者の診断であっても風邪の意味はウイルス性上気道炎ではなくて

風邪っぽい症状がある色んな病気の集まりということのほうが多いのです。ここに風邪の診断で???になるポイントがあるのです。

例えば、熱が出て喉が痛くなる扁桃炎や鼻水が出る副鼻腔炎なども風邪(ウイルス性上気道炎)ではないかもしれませんが、風邪(症状的)と言われることがあるのです。

また、インフルエンザやRSウイルス感染症、溶連菌感染症なども風邪(症状的)と診断があっても間違いではないことになります。

 

風邪は「風邪(ウイルス性上気道炎)です」という意味より「風邪としてしばらく経過を診ましょう」ということです。

風邪(ウイルス性上気道炎)とは少し違うかなと判断すれば検査などを追加して、診断名が変わることがよくある話になります。

(例えば「風邪と言われたのに溶連菌感染症だった」などなど)

病院では2つの意味の風邪が混ざって話をしていることが多いので、今はどちらの意味で使っているかを整理すると分かりやすくなります。

 

アレルギーの症状は?

ではアレルギーにはどんな症状があるのでしょうか?

アレルギーにもたくさん種類があるのでここでは吸入性アレルゲンによる気道アレルギーを中心に考えてみましょう。

吸入性アレルゲンとは空中に浮遊していて吸い込むことによって気道にアレルギーを引き起こす原因のことを言います。例えば、花粉やダニ(ハウスダスト)などが主な吸入性のアレルゲンになります。中でも秋に多いのが(ヒョウヒ)ダニになります。ダニは1年中あるのですが、夏場に増えた生ダニが秋になって死んでいくので死ダニがもっとも秋に多くなるのです。

さらにダニの死がいやフンは花粉に比べて小さいために気道の奥(下気道)にまで入り込みやすいという特徴もあります。

下気道(気管や肺)でアレルギーが起こると咳という症状になります。

秋に多くなったダニの死がいやフンを吸い込むことによって鼻水や咳が出やすくなるのです。ということは、もしかしたら鼻や咳が出る症状があるためにアレルギー症状のことを風邪(症状的)と呼んでいるのかもしれないということになります。さらに、アレルギーによる鼻炎症状で鼻づまりがあると口呼吸になるために乾燥によるノドの痛みがあることもよくあるのです。

もう、そうなるとなおさら風邪(症状的)と言ってしまっても不思議ではないですね。

 

どうやってアレルギーと疑うのでしょうか?

風邪(ウイルス性上気道炎)とアレルギーとは見分けるのポイントは「風邪じゃないかも」と疑うことになります。

では、どんな症状が「風邪じゃないかも」と疑うポイントになるのでしょうか?

風邪(ウイルス性上気道炎)は長引いたり、繰り返したりしません。1週間から10日ぐらいで治ってしまうのが風邪(ウイルス性上気道炎)です。しかも、ウイルス性ですので、抗生物質は効きません。

とういことは「風邪をひくと長くなるのです」など1、2週間以上続くような場合や「季節の変わり目になると」とか「しょちゅう風邪を引くのです」など繰り返すような場合は「風邪じゃないかも」です。

また、「軽いけど咳がずっと続きます」、「鼻水がよく出ます」など同じ症状が続く場合も「風邪じゃないかも」です。

風邪(ウイルス性上気道炎)はいろんな症状が変化をしながら出現して治っていきます。

軽いのならより早く治るはずですから、軽い症状が続く場合も「風邪じゃないかも」になります。

もう一つ、症状に波があるのもアレルギーを疑います。時間による波(例えば、朝になると鼻や咳がでる)、日にちによる波、季節による波などです。場所による波も「風邪じゃないかも」と思わないといけませんね。

 

基本的には風邪(ウイルス性上気道炎)と気道アレルギーの症状はよく似ているので、「風邪か?、アレルギーか?」は経過をみて「風邪じゃないかも」と思うことがスタートになるのです。風邪は風邪だからアレルギーじゃないと思ってしまうと見つけられないのです。

 

風邪も、アレルギーも

では、どこまでを風邪と言いましょうか?

もちろん、ウイルス性上気道炎の①までは風邪ですね。アレルギーも鼻が出たり、咳が出たりするので、③は広い意味での風邪(症状的)の中に入ります。

ということはすべて風邪をひくと言っている可能性があります。

 

ではアレルギーのある人が風邪(ウイルス性上気道炎)にかかるとどう考えたらいいのでしょうか?

もちろん風邪ではありますよね。しかし、「風邪か?アレルギーか?」ではなくて「風邪も、アレルギーも」ということになります。

ということは風邪とアレルギーの両方のことを考えていかないといけません。

 

アレルギーのある人が風邪をひくとどうなるのでしょうか?

次の表は喘息を引き起こす誘因を調べたものです。一番多いのが感冒すなわち風邪であり、喘息の約7割のひとが経験しているというアンケートです。

簡単いうと「喘息もちの人が風邪をひくと喘息発作が出やすい」ということになります。

喘息は気道アレルギーの疾患として有名ですが、もう一つ有名なのが花粉症やダニ・ハウスダストで起こる(アレルギー性)鼻炎です。

アレルギーというのは過敏症でもあります。すなわち鼻やノドや気管などの粘膜が敏感な人という特徴があります。

「アレルギーの人が風邪をひく」というのはいいかえると「鼻やノドや気管が敏感な人が風邪を引く」ということになります。

そうなるとアレルギーのない人が風邪を引いた場合に比べて、鼻や咳がひどくなりやすかったり、長引いたりしやすい人が多くなります。

副鼻腔炎になりやすかったり、喘息発作が出やすかったり、という病態もこうゆうことかもしれませんね。

鼻が出たり、咳が出たりという症状ですので副鼻腔炎や喘息発作まで広い意味での風邪という意味でいっているかもしれません。

反対に鼻や咳が続いたり、ひどくなったりするのは、もしかしたらアレルギーがあるかも・・・

風邪(ウイルス性上気道炎)を検査で診断することは軽い症状でも風邪かも思うたびに検査をすることになるので現実的ではないでしょう。

一方、アレルギーの検査は何回もするわけではありませんので、「もしかしたら」と思ったら一度受けてみておくとはっきりしますのでおススメです。

 

結局はアレルギーがあることが分かっているの人が風邪を引くと「風邪か?アレルギーか?」と考えてしまうとややこしくなってしまうので、

「アレルギーの上にさらに風邪も」と考えると簡単になります。特に秋は風邪(ウイルス性上気道炎)も引きやすく、アレルギー症状も出やすい時期になるので気をつけましょう。

治療の面からもアレルギーの治療をするのか?風邪の治療をするのか?ではなくて、アレルギーの治療に風邪の治療を加えるということになり、すごく単純になります。

 

風邪も改まって考えてみるといろんな事が見えてきます。

「風邪は万病のもと」ということわざは「万病(いろんな病気の集まり)のことを風邪という」という意味と

「風邪をきっかけに他の病気が出てくる」という意味の2つを合わせたものなのでしょう。

 

 

 

 

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